ルセラフィムの2025年カムバは進化の年!三部作完結と日本戦略の全貌

2025年は、LE SSERAFIM(ルセラフィム)がK-POPシーンのトップランナーとしての地位を、疑いのないものにした一年でした。韓国では壮大な三部作を完結させるカムバックを果たし、日本では緻密な戦略で市場を席巻しました。私が特に注目したのは、彼女たちが逆境さえも物語の力に変えてしまう、その驚くべきブランド戦略です。
この記事では、LE SSERAFIMの2025年における韓国と日本での活動を徹底的に掘り下げ、その音楽性の進化と計算された戦略の全貌を解き明かします。彼女たちの現在地、そして未来に向けた展望まで、これを読めばすべてが分かります。
燃え上がる情熱の最終章|5thミニアルバム『HOT』で三部作が完結

2025年の幕開けを飾ったのは、3月にリリースされた5thミニアルバム『HOT』です。このカムバックは、単なる新譜の発表ではなく、2024年から続いた物語のクライマックスを告げる重要な作品となりました。
三部作の集大成『HOT』のコンセプト
『HOT』は、『EASY』、『CRAZY』から続く三部作の最終章として位置づけられています。この三部作は、これまで彼女たちが掲げてきた「恐れ知らず(FEARLESS)」の裏側にある、内面的な葛藤やプレッシャーに焦点を当てた物語です。
ロゴモーションやトレーラーで使われた「熱」「炎」「溶解」といったモチーフは、アルバムのテーマである「燃え上がるような情熱」を象徴しています。成功の裏にある苦悩(EASY)、抑圧からの解放(CRAZY)を経て、その葛藤さえも燃やし尽くすほどの根源的な情熱(HOT)へと至るストーリーは、見事な構成です。私が特に興味深く感じたのは、グループ史上初めて「恋」というテーマを正面から扱った楽曲が収録された点です。これにより、彼女たちのペルソナに新たな人間味と深みが加わりました。
音楽性の新たな挑戦とファンの反応
タイトル曲「HOT」は、微かなロックとディスコの要素を取り入れた、穏やかでエモーショナルなメロディが特徴です。これまでのパワフルな楽曲とは一線を画す、新たな音楽的領域への挑戦と言えます。
アルバムには実験的なBサイドトラックも収録されています。イギリスのバンド「Jungle」と共同制作したネオ・ソウル調の「Come Over」は、批評家からも高く評価されました。一方で、多くの楽曲がストリーミング時代を意識した短めの尺であり、一部からは「物足りない」という声も上がっています。この賛否両論こそ、LE SSERAFIMが常に新しい挑戦を続けている証拠です。
日本市場を完全攻略|4thシングル『DIFFERENT』の緻密な戦略
韓国での活動に続き、6月には日本で4thシングル『DIFFERENT』をリリースしました。これは、日本の音楽市場を徹底的に分析し、考え抜かれたプロモーション戦略の集大成と言える作品です。
星野源プロデュース曲という衝撃
私が最も驚いたのは、カップリング曲「Kawaii」を日本のトップアーティストである星野源さんがプロデュースしたことです。これは単なる話題作りではありません。日本の音楽シーンで絶大な信頼を誇るクリエイターとのタッグは、LE SSERAFIMの音楽に説得力と深みをもたらしました。
この楽曲は、Netflixで世界配信されるアニメ『My Melody & Kuromi』の主題歌にも起用されました。世界的なプラットフォームと、日本を代表するサンリオキャラクターとの組み合わせは、ファン層を爆発的に拡大させる最高の戦略です。以前からメンバーのSAKURA(宮脇咲良)がクロミ好きを公言していたことも、このコラボレーションに本物の物語性を与えています。
ジャパンツアーと連動したプロモーションの嵐
タイトル曲「DIFFERENT」は、洗練されたディスコ・ファンクサウンドが魅力の楽曲です。他者との比較を拒絶し、ありのままの自分を肯定するメッセージは、LE SSERAFIMの核となるテーマを改めて示しています。
このシングルのプロモーションは、当時開催中だったジャパンツアー「2025 LE SSERAFIM TOUR ‘EASY CRAZY HOT’ IN JAPAN」と完全に連動していました。ツアー会場での新曲初披露やハイタッチ会は、ファンの熱量を最高潮に高めました。
メディア露出も徹底しており、主要な音楽番組はもちろん、国民的トーク番組である『徹子の部屋』への出演も果たしました。これは彼女たちが単なるアイドルではなく、一個の文化として日本に受け入れられている証です。
日付 | 活動種別 | 詳細 |
2025年6月7日(土)・8日(日) | ライブ/イベント | ジャパンツアー北九州公演 / ハイタッチ会 |
2025年6月12日(木) | ライブ/イベント | ジャパンツアーさいたま公演 / 「DIFFERENT」初披露 |
2025年6月13日(金) | リリース | 「DIFFERENT (English ver.)」先行配信 |
2025年6月14日(土)・15日(日) | ライブ/イベント | ジャパンツアーさいたま公演 / ハイタッチ会 |
2025年6月21日(土) | テレビ出演 | フジテレビ系列『BABA抜き最弱王決定戦 2025夏』 |
2025年6月23日(月) | テレビ出演 | TBS系『CDTVライブ!ライブ!』 |
2025年6月24日(火) | リリース/イベント | 日本4thシングル ‘DIFFERENT’ 発売 / 記念ショーケース |
2025年6月27日(金) | テレビ出演 | テレビ朝日系列『徹子の部屋』 |
批判さえも燃料にする|LE SSERAFIMという生き様
LE SSERAFIMの活動を追っていると、彼女たちの真の強さは音楽やパフォーマンスだけではないことに気づかされます。それは、自らのアイデンティティを深く掘り下げ、逆境さえも物語の一部として昇華させてしまう力です。
二つの三部作で描く「FEARLESS」の物語
LE SSERAFIMの物語は、大きく二つの三部作で構成されています。デビューからの第一三部作が「世間の評価に屈しない」という外への挑戦だったのに対し、『EASY』から始まる第二三部作は内面の葛藤を描いています。
この二つの物語は、グループ名「LE SSERAFIM」が「I’M FEARLESS」のアナグラムであるという事実と深く結びついています。彼女たちの全活動が、「恐れ知らずであるとは何か?」という問いを探求する壮大なプロジェクトなのです。私が思うに、この一貫した物語性こそが、ファンを強く惹きつける最大の理由です。
項目 | 第一三部作 (デビュー期) | 第二三部作 (成熟期) |
該当アルバム | 『FEARLESS』, 『ANTIFRAGILE』, 『UNFORGIVEN』 | 『EASY』, 『CRAZY』, 『HOT』 |
中核メッセージ | 外的逆境に対する不屈の意志と挑戦 | 内面的な葛藤、脆弱性の受容、そして情熱の肯定 |
支配的なサウンド | ガレージ・ポップ、ラテン・ポップ、ヒップホップ | トラップ、アフロビート、ネオ・ソウル、ディスコ |
主要なビジュアルモチーフ | 堕天使、神話、西部劇 | 教会、茨の冠、ストリート、炎 |
コーチェラの試練と「ANTIFRAGILE」の証明
LE SSERAFIMは「K-POP第4世代最高のパフォーマー」と称賛される一方で、2024年のコーチェラ出演時にはライブ歌唱力について厳しい批判にさらされました。多くのグループにとって、これは大きなダメージになりかねません。
しかし、彼女たちは違いました。グループの核となるコンセプト「ANTIFRAGILE(反脆弱性)」は、衝撃によってより強くなる性質を意味します。コーチェラでの批判が巻き起こる前に、彼女たちは成功の裏にある苦悩を歌った『EASY』をリリースしていました。これにより、「完璧ではない」という自己開示が、来るべき批判に対する完璧な緩衝材となったのです。私が心から感心したのは、この逆境を乗り越える力です。批判という「熱」を、自らの物語を前進させる「燃料」へと転換させる。これこそが、LE SSERAFIMの真の強さです。
まとめ|【2026年予測】LE SSERAFIMの次なる一手
2025年を通じて、LE SSERAFIMはその地位を不動のものにしました。三部作を完結させた今、彼女たちの次の一手はどこへ向かうのでしょうか。これまでのリリース周期を分析すると、次に韓国でリリースされるのは初のフルアルバムになる可能性が非常に高いです。
ツアー活動に関しても、アジア中心だった2025年のツアーに続き、次は北米やヨーロッパを含む本格的なワールドツアーが開催されると予測します。パフォーマンスの卓越性、コンセプチュアルな深み、そして逆境を乗り越える強靭さ。この三つを武器に、LE SSERAFIMは2026年以降、グローバルなスターダムを駆け上がっていくに違いありません。彼女たちの次なる飛躍から、ますます目が離せません。