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K-POP女性グループ名鑑!第3世代から第5世代までの代表的なアイドルを完全網羅

サラ・チェ (Sara Choi)
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K-POPの世界は、常に新しい才能が登場し、トレンドがめまぐるしく変化するダイナミックな業界です。特に女性グループの活躍は目覚ましく、その進化を理解する上で「世代」という考え方は欠かせません。世代ごとに音楽性やコンセプト、戦略が異なり、それぞれが独自の魅力でファンを惹きつけています。

私がこの記事で解説するのは、K-POPの黄金期を築いた第3世代から、現在のシーンを牽引する第4世代、そして未来を担う第5世代までの代表的な女性アイドルグループです。各世代の特徴から、人気グループの魅力、日本での活動まで、これを読めばK-POPガールズグループの「今」がすべてわかります。

K-POPアイドルの「世代」とは?知っておきたい基本

K-POPアイドルを語る上で頻繁に登場する「世代」という言葉は、単なる年代の区切りではありません。それは、音楽のスタイル、コンセプト、そして世界に向けた戦略の大きな転換点を示す、業界を分析するための重要なフレームワークです。

第1世代から第3世代までの流れ|グローバル化への道

K-POPの歴史は、世代ごとに進化を遂げてきました。第1世代(1997年頃~)は、S.E.S.などに代表される、現代K-POPの原型を築いた黎明期です。体系的な育成システムや組織化されたファンダム文化はこの頃に確立されました。

第2世代(2005年頃~)は、少女時代やKARAといったグループがアジア市場、特に日本へ本格的に進出し、K-POPを国際的な文化輸出品へと押し上げた時代です。そして、私が注目する第3世代(2012年頃~)は、TWICEやBLACKPINKがYouTubeなどのデジタルプラットフォームを駆使し、世界規模のファンダムを築き上げたグローバル化の時代です。彼女たちの成功が、現在のK-POPの世界的な人気の礎となっています。

第4世代の誕生|コンセプトの多様化と戦略の転換

第3世代で「可愛い系(TWICE)」と「ガールクラッシュ(BLACKPINK)」という二大コンセプトが市場を席巻した結果、似たようなグループが増え、市場は飽和状態を迎えました。これに対し、第4世代(2019年頃~)は意図的にコンセプトの多様化を図ります。

NewJeansの「イージーリスニング」やLE SSERAFIMの「物語性」のように、各グループが独自の路線を切り拓いています。ビジュアル面でも、グローバルなファッションブランドのアンバサダーを意識した高身長のメンバーが増え、Y2Kファッションのリバイバルが見られるなど、戦略的な変化が顕著です。

第5世代の幕開け|完成された新人の時代

2023年頃から登場した第5世代は、「新人」という言葉の定義を覆すほどの高い完成度を誇ります。デビュー時点でソロアーティスト並みの実力を持つ「オールラウンダー」集団や、楽曲制作に携わるメンバーなど、専門性が格段に向上しました。

BABYMONSTERやILLITのように、デビュー曲が瞬く間に世界的なバイラルヒットとなる事例も増えています。これは、周到なプロモーション戦略とSNSの拡散力が組み合わさった、新しい時代の成功法則と言えるでしょう。

世代おおよその期間主要コンセプト/キーワード代表的なグループ
第3世代2012年~2018年可愛い系, ガールクラッシュ, グローバルファンダムTWICE, BLACKPINK, Red Velvet, MAMAMOO
第4世代2019年~2022年コンセプトの多様化, 自己肯定, イージーリスニングNewJeans, IVE, LE SSERAFIM, aespa
第5世代2023年~現在オールラウンダー, 自主制作, バイラルヒットBABYMONSTER, ILLIT, KISS OF LIFE, tripleS

第4世代を牽引するトップランナーたち

第4世代は、K-POPの勢力図を塗り替え、新たなスタンダードを築きました。ここでは、シーンをリードする代表的な4つのグループを、私が徹底的に解説します。

NewJeans|「イージーリスニング」で革命を起こした寵児

NewJeansの登場は、まさに革命的でした。彼女たちは、既存のK-POPの定石を打ち破ることで、新しい市場を切り開きました。

そのコンセプトの核心は、Y2Kのノスタルジアを感じさせる自然体な雰囲気と、R&B調の「イージーリスニング」サウンドにあります。派手なパフォーマンス重視の楽曲とは一線を画すそのスタイルは、多くの音楽ファンに新鮮な驚きを与えました。デビュー曲を事前の予告なしにサプライズリリースするという戦略も、彼女たちの名を一気に広めるきっかけとなりました。

ミンジ、ハニ、ダニエル、ヘリン、ヘインの5人は、親しみやすい「隣の家の女の子」のようなイメージで、ChanelやGucciといったラグジュアリーブランドのアンバサダーとしても活躍しています。音楽、ビジュアル、ブランド戦略が見事に融合している点が、NewJeansの最大の強みです。

IVE|「完成型アイドル」の代名詞

IVEは、デビュー当初から「ビジュアル、スター性、実力をすべて兼ね備えた『完成型』ガールズグループ」として市場に登場し、瞬く間にトップグループの仲間入りを果たしました。

彼女たちのコンセプトは、「自己愛」や「ナルシシズム」をテーマにした楽曲から始まり、最近では「共感」や「連帯」へと進化し、メッセージに深みを与えています。この成功の背景には、IZ*ONE出身で絶大な人気を誇るチャン・ウォニョンとアン・ユジンの存在が大きく影響しています。彼女たちの再デビューは、新人グループが直面する認知度の課題を最初からクリアする、非常に効果的な戦略でした。

メンバーはユジン、ガウル、レイ、ウォニョン、リズ、イソの6人組で、日本人メンバーのレイが所属していることも、日本での人気を後押ししています。デビューからわずか7日で音楽番組1位を獲得するという当時の最速記録を打ち立てたことからも、彼女たちのインパクトの大きさがうかがえます。

LE SSERAFIM|物語を紡ぐ「恐れ知らず」な開拓者

LE SSERAFIMの魅力は、グループのコンセプトとメンバー自身の物語が深く結びついている点にあります。

グループ名のアナグラムである「IM FEARLESS(私は恐れ知らず)」が示す通り、彼女たちのコンセプトは一貫して「恐れ知らずであること」と「逆境からの再起」です。この力強いメッセージは、IZ*ONE出身のサクラとチェウォンや、オーディション番組での経験を持つユンジンなど、メンバーたちの実際の経歴と重なることで、圧倒的な説得力を生み出しています。

音楽は、シックなダンスポップからラテン調のリズムまで多彩ですが、「恐れ知らず」という中心的なテーマで一貫しています。サクラ、チェウォン、ユンジン、カズハ、ウンチェの5人組で、日本人メンバー2名(サクラ、カズハ)と韓国系アメリカ人メンバー1名(ユンジン)を擁する構成は、当初からグローバル市場を強く意識したものです。

aespa|メタバースから現実世界を支配する女王

aespaは、K-POP史上最も野心的なコンセプトを掲げてデビューしたグループです。

現実世界のメンバーと仮想世界のアバター「æ(アイ)」が繋がるという複雑なメタバースの世界観は、他にはない強力な個性となりました。一方で、より多くの人々にアピールするため、最近では大衆向けのコンセプトへと戦略的に転換し、『Supernova』のようなメガヒット曲を生み出しています。このコンセプトの柔軟性が、aespaの成功の要因の一つです。

彼女たちの音楽は、実験的で金属的な質感を持つサウンドと、中毒性の高いダンスブレイクが特徴です。特に、ウィンターとニンニンの圧倒的なボーカルは、グループのパフォーマンスを支える大きな武器となっています。カリナ、ウィンター、ジゼル、ニンニンの4人は、そのカリスマ性あふれるパフォーマンスで、世界中のファンを魅了し続けています。

新たな時代を築く第5世代の注目株

第4世代が築いた土台の上で、第5世代はさらに熾烈な競争を繰り広げています。巨大事務所の成功法則を受け継ぐグループと、革新的なアイデアで挑むグループ、その両方から目が離せません。

BABYMONSTER|YGの伝統を継ぐ怪物新人

BABYMONSTERは、BLACKPINKを輩出したYGエンターテインメントが送り出す、正真正銘の後継者です。私が思うに、彼女たちはYG特有の「ガールクラッシュ」とヒップホップサウンドを色濃く受け継いでいます。

そのコンセプトは、非常に若いながらも圧倒的なスキルを持つ「怪物新人」としての才能を前面に押し出すことです。デビューアルバムはミリオンセラーを達成し、初のワールドツアーも成功を収めるなど、その勢いはとどまるところを知りません。

メンバーは韓国、日本、タイ出身の7人で構成される多国籍グループです。「エース」と目されるアヒョンの復帰により完全体となった彼女たちは、第5世代の「ガールクラッシュ番長」として、シーンをリードしていく存在になるでしょう。

ILLIT|HYBEが生んだバイラルヒットメーカー

BABYMONSTERとは対照的なアプローチで市場を席巻しているのが、HYBE傘下のILLITです。彼女たちは、NewJeansの成功で証明されたHYBEの「バイラルヒット創出力」を体現しています。

「ゆめかわ(夢のように可愛い)」や「ノスタルジックな青文学系」と表現される独特のコンセプトは、ガールクラッシュの潮流とは一線を画します。デビュー曲『Magnetic』は、軽快でキャッチーなメロディがTikTokで爆発的に拡散し、世界的な大ヒットを記録しました。

サバイバル番組を通じて結成された韓国人3名、日本人2名の5人組で、その若々しく新鮮なイメージがコンセプトの魅力を最大限に引き出しています。彼女たちの成功は、HYBEの卓越したプロデュース能力を改めて証明しました。

個性派が競う新時代の挑戦者たち|KISS OF LIFE, tripleS

第5世代の面白さは、大手事務所のグループだけではありません。中小規模の事務所からも、ユニークなグループが登場しています。

KISS OF LIFEは、メンバー全員がソロ曲でデビューするという異例の戦略を取りました。これは、個々の高いスキルとアーティスト性への自信の表れです。R&Bやソウルミュージックを基調とした音楽性も、高く評価されています。

tripleSは、24人のメンバーがファン投票などによって様々なユニットを組んで活動するという、極めて実験的なシステムを採用しています。この流動的な仕組みは、ファンに常に新鮮さを提供し、持続的な関心を引くことを狙った革新的なモデルです。

日本市場での熾烈な競争と成功戦略

K-POPグループにとって、日本は単なる海外市場の一つではありません。グローバルな成功を目指す上で、最も重要な戦略拠点です。

加速する日本デビューと戦略的アプローチ

かつては韓国で成功を収めてから日本に進出するのが一般的でしたが、現在はそのタイムラインが劇的に加速しています。NewJeansは、海外アーティスト史上最速で東京ドーム公演を実現しました。BABYMONSTERやILLITも、韓国デビューから間もなく日本で大規模なイベントを開催しています。

これは、日本市場がグローバル戦略の初期段階から組み込まれていることを示しています。日本での成功は、グループに莫大な収益をもたらし、さらなる世界展開の足掛かりとなるのです。

成功の鍵を握る日本人メンバーの存在

IVEのレイ、LE SSERAFIMのサクラとカズハ、ILLITのモカとイロハなど、現在のトップグループの多くに日本人メンバーが在籍しています。これは偶然ではありません。

彼女たちは、日本のテレビ番組やメディアに出演する際に、言語や文化の架け橋となり、日本のファンに親近感を与えます。特に、HKT48やIZ*ONEで既に高い知名度を誇っていたサクラの存在は、LE SSERAFIMが日本でロケットスタートを切る上で、計り知れないアドバンテージとなりました。

ファンを魅了する日本での活動|ツアーとメディア露出

日本での人気は、その活動規模に如実に表れます。最初はファンミーティングから始まり、アリーナツアー、そして最終的にはドームツアーへと規模を拡大していくのが一般的な成功の道筋です。

『FNS歌謡祭』のような主要な音楽番組やフェスティバルへの出演も、ファン層を越えて一般層に認知された証となります。さらに、多くのグループがグローバルなファンコミュニティとは別に、日本公式ファンクラブを設立し、チケットの先行販売や限定コンテンツを提供することで、日本のファンを大切にする姿勢を見せています。

まとめ

私がここまで解説してきたように、K-POP女性グループの世界は、世代ごとに明確な戦略と進化の歴史を持っています。第3世代が築いたグローバルな基盤の上で、第4世代はコンセプトを多様化させ、第5世代は個々の才能を極限まで高めることで、競争のレベルを新たな次元へと引き上げました。

現代のK-POPで成功を収めるグループは、もはや単なるアーティスト集団ではありません。ユニークなコンセプト、グローバル基準の才能、緻密な市場戦略、そしてファンとの強い絆を構築する物語性、これらすべてを兼ね備えた、巨大な知的財産(IP)です。

今後、HYBEとYGが送り出す第5世代グループの競争がシーンを牽引する一方で、中小事務所から登場する革新的なグループがどのような旋風を巻き起こすのか、目が離せません。彼女たちの競争は、音楽チャートだけでなく、ブランド価値や文化的影響力をめぐる、真のグローバルな戦いとなっていくでしょう。

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