ILLIT、2025年待望のカムバでキャリアハイ!新曲『bomb』で見せた驚異的な成長
デビュー曲「Magnetic」で世界的な旋風を巻き起こしたILLITが、2025年6月にリリースした3rdミニアルバム『bomb』で再びK-POPシーンの主役に躍り出ました。私が彼女たちの軌跡を追いかける中で、今回のカムバックは単なる新曲リリース以上の、グループとしての驚異的な成長と揺るぎない自信を示すものでした。
「スーパー新人」という大きな期待を背負いながらも、着実にファンベースを固め、ついにキャリアハイを達成したILLIT。この記事では、彼女たちが『I’LL LIKE YOU』から『bomb』へと至る道のりで、いかにして試練を乗り越え、第5世代のアイコンへと駆け上がっているのか、その秘密を徹底的に解説します。
「スーパー新人」の試練と成長|『I’LL LIKE YOU』期
デビューの大成功は、彼女たちに大きなプレッシャーとの戦いを強いることになりました。『I’LL LIKE YOU』でのカムバックは、その逆風の中で自分たちの立ち位置を確立するための重要な一歩でした。
デビュー後のプレッシャーと向き合った初のカムバック
ILLITはデビュー曲「Magnetic」で、K-POP史上初の快挙となる米ビルボード「Hot 100」と英オフィシャルチャートへの同時ランクインを達成しました。この歴史的な成功は「スーパー新人」の称号をもたらしましたが、同時に次作への期待値を極限まで高めることになります。
2024年10月の初カムバック『I’LL LIKE YOU』は、大手事務所のトップグループaespaとの同日リリース、そして親会社の内部問題という厳しい状況下で行われました。まさに逆風の中での船出でしたが、メンバーのユナが発した「私たちは揺らがず、前に進み続けます」という言葉通り、彼女たちは困難に真正面から向き合いました。
音楽性の進化とファンベースの確立
『I’LL LIKE YOU』は、「本当の私」を探求したデビュー作から一歩進み、「『あなた』を好きな『私』」というテーマで、ファンへの想いを表現するアルバムでした。タイトル曲「Cherish (My Love)」はキャッチーなメロディとハート型のダンスが特徴で、ファンとの絆を深める役割を果たしました。
このカムバックは、爆発的なヒットを狙うのではなく、着実にファンベースを固める「基盤固め」の戦略でした。結果として、アルバムは初週に382,621枚を売り上げ、デビュー作を上回る数字を記録します。このデータは、彼女たちが一過性の人気ではないことを証明し、着実な成長軌道に乗っていることを示しました。
キャリアハイを達成!『bomb』で見せた覚醒
『I’ll LIKE YOU』で確固たる基盤を築いたILLITは、満を持してリリースした『bomb』でそのポテンシャルを完全に開花させました。自信に満ちたプロモーションと進化した音楽性で、まさにキャリアハイと呼ぶにふさわしい大成功を収めます。
戦略的なプロモーションで期待感を最大化
今回のカムバックで私が特に注目したのは、その巧みなプロモーション戦略です。通常、コンセプトフォトなどビジュアルを先行させることが多いK-POP界において、ILLITはトラックリストやハイライトメドレーといった「音源」を先に公開しました。
これは、楽曲そのものに対する絶対的な自信の表れです。さらに、収録曲「little monster」のミュージックビデオをアルバム発売前にサプライズ公開し、音楽ファンや批評家の間で大きな話題を呼びました。この音源先行戦略により、カムバックへの期待感は最高潮に達し、彼女たちが単なるビジュアルグループではない、本物のアーティストであることを強く印象付けました。
「魔法少女」コンセプトと進化したサウンド
『bomb』は、「魔法少女」というコンセプトを掲げ、幻想的で多面的な世界観を構築しました。タイトル曲「빌려온 고양이 (Do the Dance)」は、エネルギッシュなフレンチハウスのビートに、ブリトニー・スピアーズの「Toxic」を思わせるストリングスが加わった、中毒性の高い一曲です。
猫の仕草を模した「猫ストレッチダンス」は、ショート動画で瞬く間にトレンドとなりました。アルバム全体としても、イギリスの音楽雑誌NMEが5点満点中4点を与えるなど海外メディアからも絶賛されています。特に「little monster」や「jellyous」といった収録曲は、その音楽性の高さから批評家たちに「ILLITサウンドの確立」を確信させました。
主要チャートを席巻し、人気を証明
『bomb』は商業的にも目覚ましい成果を上げました。初週売上は401,674枚に達し、自己最高記録を更新。HanteoチャートやCircleチャートで週間1位を獲得しました。
特筆すべきは日本での大躍進です。オリコン週間アルバムランキングで2位、Billboard JapanのTop Album Salesで2位を記録し、初日売上だけで前作の初週売上を超えるという驚異的な数字を叩き出しました。この成功の集大成として、2025年6月27日には「ミュージックバンク」で初の音楽番組1位を獲得し、名実ともトップグループの仲間入りを果たしたのです。
データで見るILLITの驚異的な成長
言葉だけでなく、具体的なデータがILLITの飛躍的な成長を物語っています。アルバムの売上推移と、ファンダムを熱狂させる活動の広がりを見れば、彼女たちの勢いは一目瞭然です。
アルバム売上の推移
K-POPの成功指標であるアルバム売上を見れば、ILLITの成長は明らかです。デビューから着実に数字を伸ばし、右肩上がりの成長曲線を描いています。
ミニアルバム | 発売日 | タイトル曲 | 初日売上 | 初週売上 |
SUPER REAL ME | 2024年3月25日 | Magnetic | 約298,000枚 | 約380,000枚 |
I’LL LIKE YOU | 2024年10月21日 | Cherish (My Love) | 298,310枚 | 382,621枚 |
bomb | 2025年6月16日 | Do the Dance | 326,117枚 | 401,674枚 |
この表が示す通り、各カムバックで着実に売上を伸ばしており、特に『bomb』での伸びは彼女たちの人気が新たなフェーズに入ったことを証明しています。
ファンとの絆を深める多彩な活動
『bomb』期には、これまでにない規模でファンとの交流が図られました。完売となったファンコンサート「GLITTER DAY」の開催や、ソウルで10日間にわたって開かれた大規模なポップアップストアは、大きな話題を呼びました。
このポップアップストアは、アルバムの世界観を体験できるだけでなく、大手飲料ブランド「ポカリスエット」とのコラボゾーンも設けられ、ILLITのブランド価値を高める役割も果たしました。このような多角的な活動が、熱心なファンダム「GLLITz」を拡大させ、驚異的な成長を支える原動力となっています。
まとめ|第5世代のアイコンへ、ILLITの未来
ILLITは、「Magnetic」という巨大な成功のプレッシャーを、「基盤固め」の『I’LL LIKE YOU』と「自信に満ちた拡張」の『bomb』という巧みな戦略で乗り越えました。彼女たちは商業的な成功と音楽的な評価を両立させ、今や第5世代を代表するアイコンとしての地位を確固たるものにしつつあります。
デビューからわずか1年余りで驚異的な成長を遂げたILLIT。確立された「ILLITサウンド」と強力なファンダムを武器に、彼女たちがこれからどのような新しい音楽と世界を見せてくれるのか、期待は尽きません。間違いなく、ILLITの快進撃はまだ始まったばかりです。