KWDA (K-World Dream Awards) 過去の受賞者まとめ
K-POPファンにとって、年末から年初にかけて行われる数々の音楽授賞式は一大イベントです。その中でも、比較的新しいものの、その時々のK-POPシーンの熱気を反映してきたのが「K-World Dream Awards」(以下、KWDA)です。
この記事では、KWDAとその前身である授賞式の歴史を振り返り、歴代の主要な受賞者と、その受賞結果が示すK-POP界のトレンドについて、私が詳しく解説します。

- K-World Dream Awardsとは?その歴史と変遷
- 【年度別】KWDA 歴代主要受賞者一覧
- 2017 Soribada Best K-Music Awards|EXO、TWICEが頂点に
- 2018 Soribada Best K-Music Awards|BTS、初の大賞受賞
- 2019 Soribada Best K-Music Awards|大賞カテゴリー拡大の年
- 2020 Soribada Best K-Music Awards|初のオンライン開催
- 2022 K-Global Heart Dream Awards|新たな名称での再出発
- 2023 K-Global Heart Dream Awards|第4世代の躍進
- 2024 K-World Dream Awards|新たな最高賞と多様な評価軸
- KWDAを彩ったアーティストたち|主要賞と常連受賞者
- 多角的な評価|KWDAの多彩な授賞カテゴリー
- まとめ
K-World Dream Awardsとは?その歴史と変遷
KWDAは、K-POPアーティストたちの輝かしい功績を称えるために毎年開催されている韓国の音楽授賞式です。しかし、その名称や主催者は何度か変わってきました。ここでは、その変遷と受賞者の選定基準について見ていきましょう。
授賞式の誕生と名称変更の歴史
この授賞式は、その歴史の中でいくつかの重要な変化を経験してきました。それぞれの時代で、K-POPの熱気を伝え続けています。
Soribada Best K-Music Awards (SOBA) 時代
授賞式の始まりは、2017年にスタートした「Soribada Best K-Music Awards」(略称SOBA)です。これは、韓国の音楽プラットフォームSoribadaが主催していました。2020年までこの名称で開催され、多くのトップアーティストが受賞しました。
しかし、Soribadaが2021年に上場廃止の可能性に直面したことなどが影響し、この名称での開催は2020年が最後となりました。2021年は授賞式自体が開催されませんでした。
2021年の中断とK-Global Heart Dream Awardsへの移行
1年の中断期間を経て、2022年に授賞式は「K-Global Heart Dream Awards」として新たなスタートを切りました。主催者も変わり、リブランディングによって授賞式は新たな章へと進みました。この名称では2023年まで開催されました。
K-World Dream Awardsとしての新たなスタート
2024年、授賞式は再び名称を変更し、「K-World Dream Awards」として生まれ変わりました。現在の主催はTV Dailyが務めています。このように、KWDAは時代に合わせて形を変えながら、K-POPの発展と共に歩んでいます。
開催年(度) | 授賞式名 | 主な主催/運営団体 |
2017-2020 | Soribada Best K-Music Awards | Soribada |
2022-2023 | K-Global Heart Dream Awards | 新たな運営会社 |
2024- | K-World Dream Awards | TV Daily |
受賞者の選定基準|何が評価されるのか
KWDAの受賞者は、複数の要素を総合的に評価して決定されます。これは、音楽の質だけでなく、ファンダムの熱量や専門家の意見も反映するためです。
音楽売上、ファン投票、専門家評価の組み合わせ
一般的に、受賞者の選定には、デジタル音源とフィジカルアルバムの売上、ファンによるオンライン投票、審査員団や音楽専門家による評価が総合的に加味されます。過去のSOBAでは、インターネット投票、音源ストリーミング数とダウンロード数、運営委員会および専門委員会の点数が考慮されていました。
これにより、商業的な成功と批評的な評価の両面からアーティストの功績が判断されます。
ファン投票プラットフォームの活用
特に近年の傾向として、ファン投票の比重が大きくなっています。2024年のKWDAでは、「UPick」のような特定の投票プラットフォームが利用されるなど、ファンの積極的な参加が受賞結果に大きく影響します。
これは、グローバルに広がるK-POPファンダムの声を直接反映しようとする動きであり、授賞式の透明性とエンゲージメントを高める要素となっています。
【年度別】KWDA 歴代主要受賞者一覧
ここでは、KWDAとその前身の授賞式を年度別に振り返り、各年の主要な受賞者と、その背景にあるK-POPシーンの動きについて見ていきましょう。私が特に注目したポイントも交えて解説します。
2017 Soribada Best K-Music Awards|EXO、TWICEが頂点に
記念すべき第1回となった2017年のSOBAでは、当時のK-POPシーンを代表するアーティストたちが栄冠に輝きました。
主な受賞者とカテゴリー
賞のカテゴリー | 受賞者 |
大賞 (Daesang) | EXO |
音源大賞 (Digital Daesang) | TWICE |
本賞 (Bonsang) | B.A.P, BTOB, EXO, GFRIEND, ファン・チヨル, MAMAMOO, MONSTA X, Red Velvet, T-ARA, TWICE, VIXX |
新人賞 (Rookie Award) | Wanna One, PENTAGON |
人気賞 (男性) | EXO |
ベストOST賞 | Ailee – 「첫눈처럼 너에게 가겠다 (ドラマ『トッケビ』)」 |
アーティスト賞 | BTS |
2017年の特筆事項|Wanna Oneの躍進とBTSの胎動
この年の授賞式で、私が特に印象的だったのは、EXOとTWICEがそれぞれ大賞と音源大賞という最高の栄誉を手にしたことです。彼らの当時の圧倒的な人気を証明する結果でした。
一方で、BTSはこの年に「アーティスト賞」を受賞しており、翌年以降の大賞席巻を予感させる重要な成果でした。オーディション番組「PRODUCE 101」から誕生し、旋風を巻き起こしたWanna Oneが新人賞とライジングホットスター賞の二冠に輝いたことも、サバイバル番組出身グループの勢いを象徴していました。
2018 Soribada Best K-Music Awards|BTS、初の大賞受賞
2018年のSOBAは、BTSが初めてこの授賞式で大賞を受賞し、彼らの世界的ブレイクを印象付けた年となりました。
主な受賞者とカテゴリー
賞のカテゴリー | 受賞者 |
大賞 (Daesang) | BTS |
音源大賞 (Digital Daesang) | TWICE |
本賞 (Bonsang) | AOA, 赤頬思春期, BTS, MAMAMOO, MOMOLAND, MONSTA X, NCT 127, NU’EST W, Red Velvet, TWICE, Wanna One |
新人賞 (Rookie Award) | THE BOYZ, Stray Kids, NATURE (グループ部門); IZ (バンド部門) |
人気賞 (Popularity Award) | Wanna One (男性), MAMAMOO (女性) |
アーティスト賞 | MONSTA X, Red Velvet |
2018年の特筆事項|BTSの台頭と新人賞の多様化
BTSがこの授賞式で初の大賞を獲得したことは、K-POP史における大きな転換点と言えます。彼らの国内外での人気が爆発的に高まっていることを示す象徴的な出来事でした。TWICEは前年に続き音源大賞を受賞し、デジタル音源での強さを見せつけました。
私が注目したのは、新人賞がグループ部門、バンド部門、トロット部門と細分化された点です。これはK-POP業界の多様性の広がりと、それに対応しようとする授賞式の変化を示すものでした。BTSの頂点への到達は、この後数年にわたる彼らの「大賞時代」の幕開けを告げるものでした。
2019 Soribada Best K-Music Awards|大賞カテゴリー拡大の年
2019年のSOBAでは、大賞カテゴリーが4つに増加し、より多くのトップアーティストがその功績を称えられました。
主な受賞者とカテゴリー
賞のカテゴリー | 受賞者 |
今年のアーティスト賞 (Artist of the Year – Daesang) | BTS |
今年の音楽賞 (Music of the Year – Daesang) | TWICE |
今年のステージ賞 (Stage of the Year – Daesang) | Red Velvet |
今年のライブパフォーマンス賞 (Live Performance of the Year – Daesang) | MAMAMOO |
本賞 (Bonsang) | AB6IX, BTS, チョンハ, ハ・ソンウン, キム・ジェファン, MAMAMOO, MOMOLAND, MONSTA X, NCT 127, TWICE, Red Velvet, パク・ジフン |
新人賞 (Rookie Award) | ITZY, TOMORROW X TOGETHER (グループ部門); ソン・ガイン, ホンジャ (トロット部門) |
人気賞 (Popularity Award) | BTS (男性), TWICE (女性) |
2019年の特筆事項|トロットブームの影響
この年の最大の特徴は、大賞カテゴリーが4つに増えたことです。BTS、TWICE、Red Velvet、MAMAMOOというトップグループが、それぞれ異なる側面での功績を認められました。これは、より多くの主要ファンダムを巻き込む戦略、あるいは「最高の功績」に対する多角的な視点を反映したものと私は見ています。
韓国で高まっていた「トロットブーム」を反映し、新人賞ではソン・ガインさんをはじめとする多くのトロット歌手が受賞したことも特筆すべき点です。授賞式が業界のトレンドを敏感に捉えている証拠と言えるでしょう。
2020 Soribada Best K-Music Awards|初のオンライン開催
2020年は新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、SOBAは初めてオンライン形式での開催となりました。
主な受賞者とカテゴリー
賞のカテゴリー | 受賞者 |
大賞 (Daesang) | BTS |
今年のアーティスト賞 | TWICE |
今年の音楽賞 | Red Velvet |
今年のステージ賞 | カン・ダニエル |
本賞 (Bonsang) | AB6IX, ASTRO, BTS, GFRIEND, IZ*ONE, カン・ダニエル, イム・ヨンウン, MAMAMOO, NCT DREAM, OH MY GIRL, Red Velvet, TWICE, VICTON |
新人賞 (New Artist Award) | CRAVITY, MCND, TOO |
人気賞 (Favorite Male/Female Bias Award) | BTS (男性), TWICE (女性) |
ベストOST賞 | Gaho – 「시작 (Start Over) (ドラマ『梨泰院クラス』)」 |
2020年の特筆事項|パンデミック下の開催と多様な賞
世界中が困難な状況にあった中、オンライン開催という形でK-POPの灯をともし続けたことは意義深いと私は思います。BTSはその世界的な影響力を背景に大賞を受賞し、その勢いを持続させました。
トロット界のスーパースターであるイム・ヨンウンさんが本賞を受賞したことは、同ジャンルのメインストリームにおける成功が継続していることを示しています。この年には「ネクストアーティスト賞」「ミュージックアイコン賞」「グローバルホットトレンド賞」など、多岐にわたる小規模な賞が設けられ、オンラインイベントならではの工夫が見られました。
2022 K-Global Heart Dream Awards|新たな名称での再出発
2021年の中断を経て、授賞式は「K-Global Heart Dream Awards」としてリニューアルされました。
主な受賞者とカテゴリー
賞のカテゴリー | 受賞者 |
本賞 (Bonsang) | Heize, ITZY, IVE, カン・ダニエル, NCT DREAM, OH MY GIRL, PSY, THE BOYZ, TOMORROW X TOGETHER |
2022年の特筆事項|リブランディングと賞の構成変化
この年は、前年までのような明確な単一の「大賞」受賞者の記載が資料に見られませんでした。本賞受賞者は提示されていますが、最高賞の構造が変更された可能性があります。
リブランディングに伴い、授賞式の構成にも何らかの試みがあったのかもしれません。私が思うに、これはSoribada時代の問題からの完全な脱却と、新たなブランドイメージの構築を目指した結果ではないでしょうか。
2023 K-Global Heart Dream Awards|第4世代の躍進
2023年も「K-Global Heart Dream Awards」の名称で開催され、K-POP第4世代のアーティストたちの活躍が目立ちました。
主な受賞者とカテゴリー
賞のカテゴリー | 受賞者 |
本賞 (Bonsang) | ATEEZ, ENHYPEN, ITZY, SEVENTEEN, スルギ (Red Velvet), STAYC, Stray Kids, テヨン (NCT), THE BOYZ, ZEROBASEONE (ZB1) |
2023年の特筆事項|ZEROBASEONEの新人らしからぬ受賞
前年同様、明確な単一の大賞受賞者の記載は見られませんでした。本賞の受賞者リストには、ATEEZ、ENHYPEN、Stray Kids、ZEROBASEONEといった第4世代を代表するグループが名を連ね、彼らのK-POPシーンにおける確固たる地位を反映しています。
特に、新人グループであるZEROBASEONEが本賞を受賞したことは特筆に値します。これは第4世代アーティストが業界の主導権を握りつつあることを示す、と私は分析しています。
2024 K-World Dream Awards|新たな最高賞と多様な評価軸
2024年には「K-World Dream Awards」と再び名称を変更し、新たな賞の枠組みと共に開催されました。
主な受賞者とカテゴリー
賞のカテゴリー | 受賞者 |
ベストアーティスト賞 (グループ) | NCT 127, aespa |
ベストアーティスト賞 (ソロ) | BIBI |
本賞 (Bonsang) | KISS OF LIFE, イ・ムジン, BIBI, TOMORROW X TOGETHER, PLAVE, aespa, NCT 127, ITZY, ZEROBASEONE (ZB1), QWER |
ベストソング賞 | ZICO, LE SSERAFIM, IVE, (G)I-DLE, SEVENTEEN |
ベストプロデューサー賞 | シンサドンホレンイ |
ベストバンド賞 | QWER |
ベストミュージックビデオ賞 | aespa, YOUNG POSSE |
スーパールーキー賞 | TWS, NCT WISH |
UPICK 人気賞 (男性グループ) | EXO |
NCT 127, aespa, ZEROBASEONEはそれぞれ3つの賞を受賞し、この授賞式で最多受賞アーティストとなりました。
2024年の特筆事項|バーチャルグループの受賞とファン投票の重視
この年の大きな変化は、従来の「大賞」という呼称に代わり、「ベストアーティスト賞(グループ/ソロ)」が最高賞として位置づけられたことです。バーチャルグループであるPLAVEが「ニュートレンド賞」を受賞したことは、授賞式が業界の進化を敏感に捉えていることを示しており、私が非常に興味深く感じた点です。
UPICKなどのファン投票プラットフォームと連携した複数の人気賞が設けられ、ファンダムの力が明確に反映される形となりました。シニアグループであるEXOが男性グループ部門のUPICK人気賞を受賞したことは、活動の多寡に関わらず、確立されたファンダムの揺るぎない力を示しています。
KWDAを彩ったアーティストたち|主要賞と常連受賞者
KWDAとその前身の授賞式では、多くのアーティストが輝かしい功績を残してきました。ここでは、特に重要な賞と、複数回受賞している常連アーティストに焦点を当てます。
最高峰の栄誉|大賞・ベストアーティスト賞の系譜
授賞式の頂点に輝く大賞、そしてそれに代わるベストアーティスト賞は、その年のK-POPシーンを象徴するアーティストに贈られてきました。
歴代大賞/最高賞受賞者一覧
年 | 当時の授賞式名 | 大賞/最高賞カテゴリー(該当する場合) | 受賞者 |
2017 | Soribada Best K-Music Awards | 大賞、音源大賞 | EXO, TWICE |
2018 | Soribada Best K-Music Awards | 大賞、音源大賞 | BTS, TWICE |
2019 | Soribada Best K-Music Awards | 今年のアーティスト賞、今年の音楽賞、今年のステージ賞、今年のライブパフォーマンス賞 | BTS, TWICE, Red Velvet, MAMAMOO |
2020 | Soribada Best K-Music Awards | 大賞 | BTS |
2024 | K-World Dream Awards | ベストアーティスト賞 (グループ), ベストアーティスト賞 (ソロ) | NCT 127, aespa (グループ); BIBI (ソロ) |
BTS、TWICEの圧倒的実績
BTSは2018年から2020年にかけて大賞を連続受賞し、TWICEも2017年から2019年にかけて音源大賞や音楽大賞を受賞するなど、これらのグループがシーンを牽引してきたことは明白です。BTSによる「大賞総なめ」の時代は、彼らの業界における比類なき優位性を反映していました。
大賞カテゴリーの変化とその背景
2019年にSOBAが大賞カテゴリーを拡大したことや、2024年に複数の「ベストアーティスト賞」が設けられたことは、トップの栄誉を分散させる傾向を示しています。これは、K-POPの状況がより多様化し、複数のアーティストが同時に最高の地位を確立していることを反映していると、私は考えています。
K-POPシーンの中核|本賞(Bonsang)受賞の常連たち
本賞(Bonsang)は、その年に最も活躍した複数のトップアーティストを称える重要な賞です。この賞の受賞歴は、アーティストの持続的な人気と実力を示すバロメーターとなります。
本賞の意義と複数回受賞アーティスト
BTS、TWICE、Red Velvet、MAMAMOO、MONSTA X、NCTの各ユニット、カン・ダニエルさんといったアーティストが複数年にわたり本賞を受賞しています。これは、彼らが音楽作品の質、人気、そして批評的・商業的成功を高いレベルで維持している証です。
持続的な活躍を示す指標として
大賞がその年の頂点を表すのに対し、本賞はK-POPシーンにおけるアーティストの永続的な存在感と貢献を示す重要な指標です。私が思うに、本賞の受賞者リストを見れば、その時々のK-POP界の「主力」が一目で分かります。
複数の栄冠|多才ぶりを発揮したアーティスト
一部のアーティストは、大賞や本賞だけでなく、人気賞やパフォーマンス賞など、様々なカテゴリーで受賞し、その多才さと幅広いアピール力を証明しています。
BTS、TWICEの多部門受賞
BTSやTWICEは、その代表例です。彼らは音楽的成果だけでなく、ファンダムの強さやステージパフォーマンスの卓越性など、多方面で評価されてきました。
2024年のNCT 127、aespa、ZEROBASEONE
2024年のKWDAでは、NCT 127、aespa、ZEROBASEONEがそれぞれ3つの賞を獲得し、同年の授賞式で際立った活躍を見せました。これは、これらのグループが現在のK-POPシーンで強い影響力を持っていることを示しています。
多角的な評価|KWDAの多彩な授賞カテゴリー
KWDAとその前身の授賞式は、K-POPの多様な側面を評価するために、様々なカテゴリーを設けてきました。主要なものからユニークなものまで、その変遷を見ていきましょう。
常に注目の的|主要な継続カテゴリー
授賞式には、毎年注目される主要なカテゴリーが存在します。これらはK-POPアーティストのキャリアにおいて重要な意味を持ちます。
新人賞|登竜門としての重要性
新人賞は、その年にデビューしたアーティストの中で最も輝いた者に贈られます。これは、今後の活躍を期待される若手にとって、大きなステップとなる賞です。過去にはトロット部門の新人賞が設けられるなど、ジャンルの多様性も考慮されてきました。
人気賞|ファンの熱量を反映
人気賞は、主にファン投票によって決定されるため、ファンダムの規模や熱量を直接的に示す賞と言えます。アーティストとファンの絆の強さが試されるカテゴリーです。
パフォーマンス賞|ステージングの芸術性
パフォーマンス賞は、ステージ上での存在感、ダンススキル、演出など、総合的なパフォーマンス能力を評価します。K-POPの大きな魅力の一つであるステージングの芸術性を称える賞です。
ジャンル別賞|音楽の多様性を称える
トロットやR&Bなど、特定の音楽ジャンルにおける優れた功績を称える賞も設けられています。これにより、K-POPという大きな枠組みの中にある音楽の多様性が浮き彫りになります。
技術・クリエイティブ賞|制作陣への評価
ベストOST賞、ミュージックビデオ賞、プロデューサー賞、作曲家賞など、音楽制作の技術面や創造性を評価する賞も重要です。アーティストだけでなく、彼らを支えるクリエイターたちの功績にも光が当てられます。
時代を映す鏡|ユニークで進化するカテゴリー
KWDAでは、その年特有のトレンドや、K-POP業界の新たな動きを反映したユニークなカテゴリーが登場することもあります。これは、授賞式が常に進化し続けている証です。
2020年の特徴的な賞
2020年のオンライン開催時には、「ライジングホットスター賞」「ネクストアーティスト賞」「ミュージックアイコン賞」「ボイス賞」「グローバルホットトレンド賞」「グローバルアーティスト賞」「リアルファン賞」といった多様な賞が見られました。これらは、より広範なアーティストの活動を称え、エンゲージメントを高めるための工夫だったと私は分析しています。
2024年の細分化・専門化された賞
2024年には、「ベストオールラウンドミュージシャン賞」「リスナーズチョイス賞」「ネクストリーダー賞」「ニュートレンド賞」「ジャーナリストピックアーティスト賞」「helloliveグローバルスター賞」「UPICK人気賞」など、さらに細分化され専門性の高い賞が登場しました。これは、K-POPの才能の多面性や、新たなトレンドを評価しようとする姿勢の表れです。
カテゴリー増加の背景とK-POP業界の動向
これらの多様で具体的な賞カテゴリーの増加は、K-POP業界の専門分化とニッチ市場への対応を反映していると私は考えます。グローバル化、バーチャルアイドルのような新技術の登場、プラットフォームとの連携など、業界のトレンドを敏感に捉え、評価の対象や方法を更新し続けることで、授賞式はその意義を保っているのです。
まとめ
K-World Dream Awardsとその前身となる授賞式は、数々の名称変更や一時的な中断を乗り越えながらも、K-POPアーティストたちの輝かしい功績を称え続けてきました。Soribada Best K-Music Awardsから始まり、K-Global Heart Dream Awardsを経て、現在のK-World Dream Awardsに至るまで、その歴史はK-POPのダイナミズムそのものを映し出しています。
歴代の受賞者リストを振り返ると、EXO、TWICE、BTSといったレジェンド級のグループから、NCT、aespa、ZEROBASEONEといった現在のシーンを牽引するアーティスト、さらにはPLAVEのようなバーチャルアイドルまで、時代を彩った様々な才能が評価されてきたことが分かります。大賞や本賞といった主要な賞はもちろんのこと、新人賞、人気賞、そして時代と共に変化するユニークなカテゴリーを通じて、K-POPの多面的な魅力と進化が記録されてきました。
私が思うに、この授賞式は、単に賞を授与するだけでなく、K-POPのトレンドを反映し、時には新たな動きを後押しする役割も担っています。グローバルなファン投票の重視や、多様な才能を評価するカテゴリーの新設は、その好例と言えるでしょう。これからもK-World Dream Awardsは、K-POPの輝かしい瞬間を切り取り、未来へと語り継ぐ重要なプラットフォームとして、多くのファンに注目され続けるに違いありません。