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BTS

BTSの人気曲は?Spotify・YouTube再生回数ランキング

サラ・チェ (Sara Choi)
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BTS(防弾少年団)は、世界的な音楽現象として、その名を轟かせています。彼らの楽曲はチャートを席巻し、ストリーミングプラットフォームで驚異的な再生回数を記録し、熱心なファンダム「ARMY」によって支えられています。

しかし、一口に「人気曲」と言っても、その定義は簡単ではありません。本記事では、SpotifyやYouTubeの再生回数、ビルボードやオリコンなどの各種チャート実績、韓国内での人気、ファン投票、批評家からの評価といった多角的なデータに基づき、BTSの人気楽曲を徹底分析します。

BTSの楽曲がどのように多様な形で受け入れられ、成功を収めているのか、その秘密に迫ります。

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世界を席巻するBTS|グローバルチャートとストリーミングデータ

BTSは、世界中の音楽チャートを席巻し、ストリーミングサービスで驚異的な数字を叩き出しています。特にアメリカのビルボードチャートや、Spotify、YouTubeでの活躍は目覚ましく、彼らのグローバルな人気を証明しています。

ビルボードでの快挙|米国市場における圧倒的な影響力

アメリカの主要音楽チャートであるビルボードでの成功は、BTSの世界的な影響力を示す重要な指標です。彼らは数々の歴史的な記録を打ち立ててきました。

Hot 100の頂点へ|歴史を塗り替えた楽曲たち

ビルボードのシングルチャート「Hot 100」において、BTSは複数の楽曲で1位を獲得するという快挙を成し遂げました。全編英語詞の「Dynamite」は、韓国アーティストとして初めてこのチャートで1位を獲得し、合計3週間にわたって首位を維持しました。

これに続き、「Savage Love (Laxed – Siren Beat)」のリミックスバージョンや、主に韓国語で歌われた「Life Goes On」も1位を獲得しました。「Life Goes On」は、韓国語詞の楽曲として史上初のHot 100初登場1位という歴史的な記録も樹立しています。

2021年には「Butter」が10週間にわたり1位を記録し、その夏を代表する曲となりました。さらに、「Permission to Dance」やColdplayとのコラボレーション曲「My Universe」も1位を獲得し、BTSのチャート支配力を確固たるものにしました。

Billboard 200の制覇|アルバムチャートでの成功

シングルヒットだけでなく、アルバムチャート「Billboard 200」でもBTSは圧倒的な強さを見せています。『BE』、『Love Yourself: Tear』、『Love Yourself: Answer』、『Map of the Soul: Persona』、『Map of the Soul: 7』など、数多くのアルバムが1位を獲得しました。

特筆すべきは、BTSがビートルズ以来の速さで5枚のアルバムをBillboard 200の1位に送り込んだグループとなったことです。これは、彼らの音楽がシングルだけでなく、アルバム単位でも高く評価され、広く受け入れられていることを示しています。

チャート成功の要因|セールス、ストリーミング、そしてラジオエアプレイの壁

ビルボードチャートのランキングは、デジタルダウンロード販売、CDなどのフィジカル販売、ストリーミング再生回数、ラジオでの放送回数(エアプレイ)といった複数の要素で決まります。BTSの場合、特に熱心なファンダム「ARMY」によるリリース初期の強力な購入とストリーミングが、チャート初登場時の順位を大きく押し上げる要因となっています。

しかし、チャートで長期間上位を維持するためには、ラジオでのエアプレイも依然として重要です。ここで、英語詞楽曲と韓国語詞楽曲の間で、アメリカのラジオでの扱いに差が見られる点が注目されます。

「Dynamite」のような英語詞楽曲は、多くのラジオ局で放送され、チャートでの長期的な成功につながりました。一方で、「Life Goes On」はHot 100で1位を獲得したものの、ラジオでのエアプレイは非常に少なく、チャートでの滞在期間は比較的短くなりました。

この事実は、非英語詞の楽曲がアメリカのラジオ市場で依然として不利な状況にあることを示唆しており、グローバルアーティストが直面する言語の壁を浮き彫りにしています。

SpotifyとYouTubeでの驚異的な再生回数|10億回再生クラブの常連

BTSの楽曲は、SpotifyやYouTubeといった世界的なストリーミングプラットフォームでも、桁外れの再生回数を記録しています。これは彼らの楽曲が世界中で日常的に聴かれている証拠です。

Spotify再生回数ランキング|「Dynamite」がリード

Spotifyでは、多くのBTS楽曲が驚異的な再生回数を記録しています。「Dynamite」は20億回再生を超える大ヒットとなり、Coldplayとのコラボ曲「My Universe」や「Butter」、「Boy With Luv (feat. Halsey)」なども10億回再生を突破しています。以下の表は、SpotifyにおけるBTSのグループ楽曲(コラボ曲除く)の推定再生回数トップ10です(2025年中頃のデータに基づく概算)。

順位楽曲タイトルアルバム推定ストリーミング数(億回)
1DynamiteBE約20.6
2Butter(シングル)約13.5
3Boy With Luv (feat. Halsey)Map of the Soul: Persona約12.6
4FAKE LOVELove Yourself: Tear約9.4
5DNALove Yourself: Her約6.9
6Blood Sweat & TearsWings約6.2
7Life Goes OnBE約8.0
8Permission to Dance(シングル)約7.3
9Spring DayYou Never Walk Alone約5.6
10IDOLLove Yourself: Answer約5.0

メンバーのソロ活動やフィーチャリング曲も人気が高く、グループ全体の総再生回数は膨大な数に上ります。

YouTube再生回数ランキング|ミュージックビデオの記録

YouTubeにおいても、BTSはミュージックビデオ(MV)で数々の記録を打ち立てています。「Dynamite」のMVは公開後24時間で1億回以上再生されるという当時の記録を樹立し、その後も再生回数を伸ばし10億回を突破しました。

「Boy With Luv (feat. Halsey)」のMVも公開後24時間で当時の記録となる再生回数を達成し、10億回再生を超えています。「IDOL」、「FAKE LOVE」、「MIC Drop (Steve Aoki Remix)」、「DNA」なども10億回再生を超える人気MVです。これらの記録は、BTSの楽曲だけでなく、視覚的なパフォーマンスやコンセプトも世界中のファンを魅了していることを示しています。

10億回再生の意味|持続的な人気とファンダムの力

SpotifyやYouTubeで10億回再生を達成することは、単なる一過性のヒットではなく、長期間にわたって世界中の多くの人々に聴かれ、観られていることを意味します。「ビリオン・ストリーム・クラブ」とも呼ばれるこの領域に、BTSはグループ、ソロ、コラボレーションを含め多数の楽曲を送り込んでいます。

これは、個々の楽曲の魅力はもちろん、BTSという存在そのものへの関心の高さと、ARMYによる継続的な応援活動がいかに強力であるかを示しています。現代の音楽業界において、これほど多くの楽曲で10億回再生を達成しているアーティストは稀であり、BTSの特別な地位を物語っています。

グローバルな成功を支える要素|英語詞、コラボレーション、そしてARMY

BTSが世界的な成功を収めた背景には、いくつかの重要な要素があります。楽曲の言語、他のアーティストとの協力、そして何よりもファンの存在が大きな力となっています。

英語詞楽曲の戦略と影響

「Dynamite」、「Butter」、「Permission to Dance」といった全編英語詞の楽曲リリースは、BTSのグローバルな成功、特にアメリカ市場での成功において重要な役割を果たしました。これらの楽曲は、英語圏のラジオ局で広く受け入れられ、より多くのリスナーに届くきっかけとなりました。

ビルボードHot 100での1位獲得やグラミー賞ノミネートといった成果は、この戦略が大きな成功を収めたことを示しています。

著名アーティストとのコラボレーション効果

BTSは、Halsey(「Boy With Luv」)、Coldplay(「My Universe」)、Nicki Minaj(「IDOL」リミックス)、Sia(「ON」フィーチャリング)、Megan Thee Stallion(「Butter」リミックス)など、世界的に有名なアーティストと積極的にコラボレーションを行ってきました。

これらのコラボレーションは、それぞれのアーティストのファン層にBTSの音楽を紹介する機会となり、メディアでの注目度を高める効果もありました。異なる音楽性を持つアーティストとの共演は、BTSの音楽的な幅広さを示すことにもつながりました。

リリース時期と社会的背景|「Dynamite」の例

楽曲がリリースされるタイミングや、その時の社会的な状況も、ヒットに影響を与えることがあります。例えば、「Dynamite」は、世界中が新型コロナウイルスのパンデミックに直面していた時期にリリースされました。

その明るく前向きなディスコポップサウンドと「暗闇に光を灯す」というメッセージは、多くの人々に希望や癒しを与えたと受け止められ、世界的な大ヒットにつながる一因となりました。

グローバルファンダム「ARMY」の献身的なサポート

BTSの成功を語る上で、献身的で組織化されたグローバルファンダム「ARMY」の存在は欠かせません。ARMYは、新曲リリース時に集中的に楽曲を購入したり、ストリーミング再生を行ったりすることで、チャートでの好成績を強力に後押しします。

SNSでの情報拡散、様々なアワードへの投票活動なども積極的に行い、BTSの人気を持続的に支える原動力となっています。アーティストとファンの間の強い絆は、BTSの成功の基盤と言えるでしょう。

成功の裏にある議論|音楽性と市場戦略のバランス

英語詞シングルの大成功は、BTSに新たな高みをもたらした一方で、一部のファンや批評家の間では議論も呼びました。これらの楽曲が、ビルボードでの成功やグラミー賞ノミネートといった「西洋での評価」を意識しすぎているのではないか、BTS本来の韓国語詞を中心とした音楽性やメッセージ性が薄れているのではないか、といった声も上がりました。

メンバー自身も、英語詞楽曲の成功に対して複雑な思いを抱いていた可能性が示唆されています。グローバル市場での商業的成功を目指す戦略と、アーティスト固有のアイデンティティや音楽性を維持することの間には、常にバランスが求められます。BTSの英語詞楽曲の成功は、その戦略的な選択がもたらした光と、それに伴う課題の両面を示していると言えるかもしれません。

日本市場におけるBTSの人気|オリコンチャートとファンの声

BTSは、グローバルな人気と並行して、日本市場でも絶大な支持を得ています。オリコンチャートでの記録的なヒットや、日本独自の楽曲リリース、そして日本のファンからの熱い声援が、その人気を物語っています。

オリコンチャートでの不動の地位|デジタル・フィジカル両面での強さ

日本の主要音楽チャートであるオリコンチャートにおいて、BTSはデジタル、フィジカル(CDなど)の両方で圧倒的な存在感を示しています。彼らの楽曲やアルバムは、長期間にわたってチャート上位にランクインし続けています。

デジタルシングルランキング|ロングヒットと新曲の人気

オリコンの週間デジタルシングルランキングでは、「Dynamite」が119週チャートインという驚異的なロングヒットを記録しました。「Butter」と「Permission to Dance」は共に最高1位を獲得し、それぞれ80週以上チャートにとどまる人気ぶりを見せました。

日本オリジナル楽曲である「Stay Gold」や「Film out」(最高1位)も長期にわたって支持され、2023年リリースの「Take Two」も初登場上位に入るなど、新旧問わず多くの楽曲がデジタル配信で広く聴かれています。

順位楽曲タイトル最高位チャート滞在週数
1Dynamite2位119週
2Butter1位81週
3Permission to Dance1位74週
4Stay Gold6位53週
5Boy With Luv feat. Halsey23位38週
6Your eyes tell5位24週
7Film out1位20週
8Don’t Leave Me18位16週
9Lights14位15週
10Life Goes On23位15週

フィジカルシングルランキング|数々のNo.1ヒット

CDシングルの売上ランキングでも、BTSは数々のNo.1ヒットを生み出しています。「Lights/Boy With Luv」、「FAKE LOVE/Airplane pt.2」、「MIC Drop/DNA/Crystal Snow」、「血、汗、涙」、「FOR YOU」などがオリコン週間シングルランキングで1位を獲得しました。

これらのシングルは、チャート1位を獲得するだけでなく、長期間にわたって売れ続ける傾向があり、日本のファンからの根強い支持を示しています。

順位シングルタイトル最高位チャート滞在週数
1Lights/Boy With Luv1位58週
2FAKE LOVE/Airplane pt.21位34週
3血、汗、涙1位30週
4MIC Drop/DNA/Crystal Snow1位20週
5FOR YOU1位9週
6RUN-Japanese Ver.-2位11週
7I NEED U(Japanese Ver.)3位8週
8BOY IN LUV4位5週
9Danger-Japanese Ver.-5位3週
10NO MORE DREAM -Japanese Ver.-8位6週

アルバムセールス|ミリオンセラーと長期ランクイン

アルバムセールスにおいても、BTSの強さは際立っています。日本ベストアルバム『BTS, THE BEST』や、日本オリジナルアルバム『MAP OF THE SOUL: 7 ~ THE JOURNEY ~』は、それぞれ100週を超えるロングセラーとなり、ミリオンセラー(100万枚以上の売上)を記録しました。

韓国語アルバムも日本で非常に高い売上を記録しており、『Proof』、『MAP OF THE SOUL: 7』、『BE』など、多数のアルバムがオリコン週間アルバムランキングで1位を獲得しています。

令和時代のトップアーティストへ

BTSは、オリコンが集計した令和(元年~5年)期間におけるアーティスト別セールスランキングで、トータル1位を獲得しました。これは、CD、DVD、Blu-ray、デジタル配信など、あらゆる音楽ソフトの売上を合算したもので、BTSが現在の日本音楽市場において最も大きなセールスパワーを持つアーティストの一組であることを証明しています。

日本オリジナル楽曲と日本語バージョンの魅力|ファンからの支持

BTSは、グローバルに活動する一方で、日本のファンに向けてオリジナルの日本語楽曲や、韓国語楽曲の日本語バージョンも数多くリリースしてきました。これらの楽曲も日本のファンから高い人気を集めています。

人気の日本オリジナル楽曲|「Stay Gold」「Film out」など

日本オリジナル楽曲としては、「Stay Gold」、「Film out」、「Your eyes tell」、「Lights」、「Crystal Snow」、「Don’t Leave Me」、「Let Go」などがヒットしています。特に「Film out」はback numberとのコラボレーションでも話題となり、オリコンデジタルシングルランキングで1位を獲得しました。「Your eyes tell」はメンバーのJUNG KOOKが作曲に参加したことでも知られています。

また、「FOR YOU」はBTSにとって初の日本オリジナル楽曲であり、初期からのファンにとっては思い入れの深い一曲となっています。

受け入れられる日本語バージョン|「Boy With Luv -Japanese ver.-」など

韓国語でのヒット曲を日本語で歌い直したバージョンも、日本のファンに広く受け入れられています。「Boy With Luv -Japanese ver.-」はオリコンシングルランキングで1位を獲得した「Lights/Boy With Luv」に収録され、デジタルランキングでも長くチャートインしました。

「FAKE LOVE -Japanese ver.-」、「MIC Drop/DNA -Japanese ver.-」、「血、汗、涙 -Japanese ver.-」なども人気が高く、日本のテレビ番組で披露される機会も多いです。「Spring Day -Japanese ver.-」や「I NEED U (Japanese Ver.)」、「RUN -Japanese Ver.-」などもファン投票で上位に入ることがあります。

日本市場特有の受容|言語を超えた魅力と課題

日本のファンレビューを見ると、日本語楽曲や日本語バージョンに対して好意的な意見が多く見られます。歌詞の響きや、日本でのコンサート、ファンミーティングでのパフォーマンスが特に評価されているようです。日本でのライブやファンミーティングの様子を収録したDVDやBlu-rayも高い人気を誇っており、日本での活動に対するファンの愛着がうかがえます。

一方で、一部では日本オリジナル楽曲を「J-Pop的」と感じ、BTS本来の韓国語のサウンドをより好むファンもいるという指摘もあります。しかし、BTSの場合、「Stay Gold」や「Your eyes tell」といった日本オリジナル楽曲が、日本国内だけでなく海外のストリーミングサービスでも成功を収めている例もあり、これらの楽曲が高い品質と普遍的な魅力を持っていることを示しています。BTSは言語の壁を超えて魅力的な音楽を創造する力を持っていると言えるでしょう。

日本のファンが選ぶ人気曲|投票とファンの想い

日本のARMYが特にどの楽曲を気に入っているのかを知るために、ファン投票の結果を見てみましょう。これらは、チャートの順位だけでは測れない、ファンの個人的な思い入れや楽曲との出会いを反映しています。

ファン投票に見る人気曲|「Dynamite」「Boy With Luv」

ウェブサイトなどで行われた日本のファンを対象としたアンケート調査では、BTSにハマるきっかけとなった「入門ソング」として「Dynamite」が1位に選ばれることが多いようです。これは、この曲が世界的に大ヒットし、日本でも広く知られるようになったことを反映しています。

「Boy With Luv」やその日本語バージョンも常に上位にランクインしており、明るくキャッチーなメロディが日本のファンにも強く響いていることがわかります。「DNA」や「Spring Day」の日本語バージョンなども、ファン投票で人気の高い楽曲として挙げられます。

ファンレビューから見える魅力|楽曲、パフォーマンス、そして繋がり

日本のファンからのレビューやコメントを見ると、楽曲そのものの良さはもちろん、メンバーそれぞれの個性や魅力、圧倒的なパフォーマンスの質の高さが高く評価されていることがわかります。

特に、日本で開催されたコンサートやファンミーティングは、ファンにとって特別な思い出となることが多く、そこで披露された楽曲への思い入れも深まるようです。日本独自のリリース形態や活動に対する強い愛着も、日本のファンの特徴と言えるかもしれません。グローバルなトレンドと共鳴しつつ、日本での活動も大切にするファンの姿勢がうかがえます。

韓国内での特別な存在|「Spring Day」とファンが愛する楽曲

BTSの楽曲の中でも、特に韓国国内で長きにわたり絶大な支持を受け続けている特別な曲があります。それが「Spring Day」です。この曲は、チャートでの記録だけでなく、多くの人々の心に深く響くメッセージ性を持っています。

「Spring Day」|Melonチャートの絶対的王者

「Spring Day」は、韓国最大の音楽配信サイトMelonにおいて、前例のない記録を打ち立て続けています。その人気は一過性のものではなく、リリースから何年経っても色褪せることがありません。

Melonでの前人未到の記録|最長チャートインと最多ストリーミング

2017年2月にリリースされた「Spring Day」は、それ以来、Melonのデイリーチャートに一日も欠かさずランクインし続けています。2024年8月時点でその連続チャートイン記録は2700日を超え、これはMelon史上、他の追随を許さない圧倒的な記録です。

さらに、「Spring Day」はMelonで初めて10億ストリーミング(再生回数)を突破した楽曲でもあります。ユニークリスナー数(その曲を聴いた人の数)も非常に多く、Melonの年間チャートにも長年にわたりランクインし続けています。これらの事実は、「Spring Day」が単なるヒット曲ではなく、韓国のリスナーにとって国民的な愛唱歌のような存在になっていることを示しています。

韓国で愛され続ける理由|文化的・感情的な共鳴

「Spring Day」がこれほどまでに韓国で長く愛され続ける背景には、楽曲の美しさだけでなく、深い文化的、感情的な理由があると考えられています。特に、2014年に発生したセウォル号沈没事故との関連性が、多くのファンやメディアによって指摘されています。

この事故では、修学旅行中の高校生を含む多くの尊い命が失われました。「Spring Day」の歌詞やミュージックビデオに描かれる喪失感、追悼の念、そして再会への切ない希望といったテーマが、この国民的な悲劇を経験した人々の心に深く響き、慰めや共感を与えたと解釈されています。BTS側が公式に言及しているわけではありませんが、楽曲が持つ普遍的なメッセージが、特定の社会的な出来事と結びつき、より強い意味を持つようになったと考えられます。

セウォル号事故との関連性と普遍的なメッセージ

「Spring Day」は、特定の事故への言及を超えて、大切な人を失った悲しみや、離ればなれになった友人への想い、困難な時期を乗り越えて希望を見出そうとする普遍的な感情を描いています。「春の日」というタイトル自体が、厳しい冬の後には必ず暖かい季節が訪れるという希望の象徴となっています。

このような普遍的なメッセージと、韓国社会が共有する記憶とが重なり合い、「Spring Day」は単なるポップソングを超えた、特別な意味を持つ楽曲となったのです。多くの韓国の人々にとって、この曲は慰めであり、共感であり、そして未来への希望を歌う、心の拠り所のような存在なのかもしれません。

歌詞の深さと感情移入|「Spring Day」が心に響く理由

「Spring Day」の魅力は、メロディだけでなく、その詩的で感傷的な歌詞にもあります。多くのリスナーが自身の経験や感情を重ね合わせ、深い共感を覚える言葉が散りばめられています。

詩的な歌詞の世界|喪失、希望、そして再会

歌詞は、「보고 싶다 (ポゴ シプタ – 会いたい)」というストレートな言葉から始まります。会いたい人に会えない切なさ、「あとどれくらい待てば、あといくつの夜を明かせば、君に会えるのだろうか」という問いかけは、聴く人の心に直接響きます。

冬から春へと移り変わる季節の描写は、時間の経過と心の変化を象徴しています。「冷たい君を吐き出してみる 煙のように 白い煙のように」といった比喩表現も印象的です。しかし、曲は悲しみだけで終わるのではなく、「朝はまた来る どんな闇も どんな季節も 永遠ではないのだから」と、力強い希望のメッセージを伝えます。桜が咲き、冬が終わるという結びは、困難の先にある再会や和解を予感させます。

グローバルヒットとの比較|地域による人気の違い

「Spring Day」は、韓国国内で圧倒的な人気と特別な意味を持つ一方で、グローバルなストリーミング数で見ると、「Dynamite」や「Butter」といった英語詞のメガヒット曲ほどの再生回数には達していません。ビルボードHot 100での1位獲得もありません。

この事実は、楽曲の「人気」が、市場や文化によって異なる側面を持つことを示しています。特定の文化的背景や国民感情に深く根ざした楽曲は、その地域で計り知れないほどの価値を持つ一方で、それが必ずしも世界共通の商業的指標(チャート順位や再生回数)と一致するわけではないということです。「Spring Day」は、BTSのようなグローバルグループの楽曲であっても、その受け入れられ方には地域差が存在することを示す象徴的な例と言えるでしょう。

韓国ファンに人気の他の楽曲|感情的な絆を深める名曲たち

「Spring Day」以外にも、特に韓国のファンや、世界中のファン投票において、そのメッセージ性やファンとの繋がりによって高く評価される楽曲が数多く存在します。これらは必ずしも最大のヒット曲ではないかもしれませんが、ファンにとって特別な意味を持つ大切な曲です。

「Answer: Love Myself」|自己肯定のメッセージ

「Answer: Love Myself」は、「LOVE YOURSELF」というBTSが長年掲げてきたテーマの結論とも言える楽曲です。自分自身を愛することの大切さを歌ったメッセージは、多くのファンの心を打ち、共感を呼んでいます。ファン投票でも常に上位にランクインする、ファンダムにとって非常に重要な曲の一つです。

「Magic Shop」「Mikrokosmos」|慰めと共感の歌

「Magic Shop」は、疲れたり傷ついたりした時に、心の扉を開けて休める場所を提供したいという、ファンへの温かいメッセージが込められた楽曲です。ファンへの慰めと安らぎを与える曲として、深く愛されています。「Mikrokosmos」は、広大な宇宙の中で、一人ひとりが持つ固有の輝きや価値を称える歌詞が印象的です。コンサートの終盤で歌われることも多く、ファンとの一体感を生み出す感動的な一曲です。

「We are Bulletproof: the Eternal」|ファンとの歩み

「We are Bulletproof: the Eternal」は、デビューからの苦難や喜びを乗り越え、ファン(ARMY)と共に歩んできた道のりを振り返る楽曲です。BTSとARMYの間の強い絆と、これからも共に歩んでいくという決意が歌われており、多くのファンにとって涙なしには聴けない感動的な曲として評価されています。これらの楽曲は、商業的なチャート成績だけでは測れない、ファンとの間に築かれた深い感情的な繋がりを象徴しています。

批評家からの評価と輝かしい受賞歴|BTSの音楽的価値

BTSの楽曲は、チャートやストリーミングでの成功だけでなく、音楽の専門家である批評家からも高い評価を受け、数々の権威ある音楽賞を受賞しています。これは、彼らの音楽が持つ芸術性や独創性が広く認められている証拠です。

グラミー賞ノミネートと欧米での評価|世界が認めた実力

BTSは、アジアのアーティストとして、欧米の主要な音楽賞で数々の歴史的な快挙を成し遂げてきました。これは、彼らの音楽が国境や言語を超えて、世界レベルで評価されていることを示しています。

グラミー賞での歴史的ノミネート|「Dynamite」「Butter」

アメリカ音楽界で最も権威があるとされるグラミー賞において、BTSは「Dynamite」で「最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス部門」にノミネートされました。これはK-POPアーティストとして初の快挙であり、大きな話題となりました。

翌年には「Butter」でも同部門にノミネートされ、受賞には至らなかったものの、2年連続でのノミネートは、BTSが世界のポップミュージックシーンの中心的な存在であることを強く印象付けました。

ビルボード・ミュージック・アワードでの多数受賞

ビルボード・ミュージック・アワード(BBMA)では、BTSは常連受賞者となっています。「トップ・ソーシャル・アーティスト賞」を長年連続で受賞しているほか、「トップ・デュオ/グループ賞」も複数回獲得しています。

「Dynamite」は「トップ・セリング・ソング賞」を受賞するなど、セールス面での強さも評価されています。BBMAでの多数の受賞は、BTSのチャートでの実績とファンからの支持の強さを反映しています。

アメリカン・ミュージック・アワードでの最高賞獲得

アメリカン・ミュージック・アワード(AMA)では、2021年にアジアのアーティストとして初めて、最高賞である「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」を受賞するという歴史的な快挙を成し遂げました。

この他にも、「フェイバリット・ポップ・デュオ/グループ賞」を複数回受賞し、「Butter」で「フェイバリット・ポップ・ソング賞」も獲得するなど、AMAにおいても高い評価を得ています。

韓国主要音楽賞の席巻|国内での圧倒的な評価

BTSは、グローバルな舞台だけでなく、母国である韓国の主要な音楽賞においても、数々の記録を打ち立て、圧倒的な評価を得ています。

Melon Music Awards、Mnet Asian Music Awardsでの大賞受賞

韓国の主要な音楽授賞式であるMelon Music Awards(MMA)やMnet Asian Music Awards(MAMA)において、BTSは毎年のように主要な賞、特に最高栄誉とされる「大賞(Daesang)」を受賞しています。

MMAでは「Spring Day」、「Boy With Luv」、「Dynamite」が「今年の歌賞(大賞)」を受賞しました。MAMAでは、これらの楽曲に加え「ON」なども「今年の歌賞」を含む複数の大賞を受賞しており、BTSはMAMA史上最も多くの大賞を受賞したアーティストとなっています。

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韓国大衆音楽賞での評価|「FAKE LOVE」の快挙

商業的な成功だけでなく、音楽性や芸術性がより重視されるとされる韓国大衆音楽賞(KMA)においても、BTSは高い評価を得ています。2019年には、「FAKE LOVE」が「今年の歌賞」と「最優秀ポップソング賞」を受賞しました。

アイドルグループの楽曲がKMAで主要な賞を受賞することは珍しく、「FAKE LOVE」が大衆性と音楽性の両面で高く評価されたことを示す出来事として注目されました。

「大賞オールキル」と最多受賞記録

BTSは、年末に行われる主要な音楽授賞式(MMA、MAMA、Golden Disc Awards、Seoul Music Awardsなど)で、その年の全ての大賞(今年のアーティスト、今年の歌、今年のアルバムなど)を独占する「大賞オールキル」を複数回達成しています。

これは韓国音楽史上でも稀なことであり、BTSが同時代の他のアーティストを圧倒する存在であることを示しています。彼らは、韓国の音楽賞における最多大賞受賞記録を更新し続けています。

主要楽曲への批評家レビュー|多角的な視点

BTSの主要な楽曲は、世界中の音楽批評家からも注目され、様々なレビューを受けています。ここではいくつかの代表的な楽曲に対する評価を見てみましょう。

「Dynamite」「Butter」|キャッチーさと商業的成功

「Dynamite」は、そのキャッチーなメロディ、レトロなディスコポップサウンド、そしてパンデミックの中で届けられた前向きなメッセージが高く評価されました。多くの海外メディアがその年のベストソングの一つに選びました。一方で、BTSの他の作品と比較すると音楽的な冒険性は少ないものの、非常に効果的なポップソングであるとの指摘もありました。

「Butter」も同様に、その洗練されたダンスポップサウンドとキャッチーさが称賛されました。ブルーノ・マーズなどを引き合いに出されることもあり、「Dynamite」の成功を引き継ぐ強力な楽曲と見なされました。

「Spring Day」「FAKE LOVE」|芸術性と感情的な深さ

「Spring Day」は、その美しいメロディ、感傷的で詩的な歌詞、そしてメンバーのボーカル表現が批評家から普遍的に絶賛されています。「喪失と憧憬を知的かつエレガントに表現した楽曲」といった評価や、「壮大なバラード」との称賛を受けました。感情的な深さと脆弱性が高く評価され、ローリング・ストーン誌は「史上最高のボーイバンドソング」や「史上最高のK-POPソング」の一つに選んでいます。

「FAKE LOVE」は、そのダークな雰囲気、エモ・ヒップホップやラップロックの要素を取り入れたサウンド、そして感情豊かなボーカルが高く評価されました。グループの持つ「ジャンル横断的」で「感情豊かな」本質を捉えていると評されました。KMAでの受賞も、その音楽的な質の高さを裏付けています。

「IDOL」「Life Goes On」|文化的意義とメッセージ性

「IDOL」は、そのエネルギッシュなサウンド、自己肯定の力強いメッセージ、そして韓国の伝統音楽要素(パンソリなど)とグローバルなダンスミュージックを融合させた点が称賛されました。ミュージックビデオの象徴性も注目を集めました。

「Life Goes On」は、パンデミック下の世界に寄り添うような、慰めと希望のメッセージが肯定的に受け止められました。主に韓国語で歌われた楽曲として初めてビルボードHot 100で1位を獲得したという歴史的な意義も大きく評価されました。

商業的成功と批評家評価のギャップ

これらの評価を見ると、商業的な大成功と批評家からの評価の間には、必ずしも完全な一致が見られないことがあります。「Dynamite」や「Butter」は世界的なチャートを制覇しましたが、批評家からは音楽的な深さや複雑さの点で、他の楽曲に比べてやや物足りないという意見もありました。

逆に、「Spring Day」や「FAKE LOVE」は、英語ヒット曲ほどの商業的成功(特にグローバルチャートでの順位)ではなかったかもしれませんが、その芸術性や感情的な深さが高く評価され、権威ある音楽賞を受賞しました。これは、批評家が重視する点(独創性、芸術性など)と、大衆的なヒットを生む要因(聴きやすさ、市場への適合性など)が異なる場合があることを示しています。BTSの楽曲は、その両方の側面で高いレベルを達成していると言えるでしょう。

総合考察|BTS人気楽曲の多面的な魅力

これまでの様々なデータや評価を通じて、BTSの人気楽曲がいかに多岐にわたり、多様な魅力を持っているかが見えてきました。単一の指標だけでは測れない、彼らの楽曲の奥深さをまとめます。

多様なヒット曲の特定|指標別の人気楽曲

BTSの楽曲は、どの指標を重視するかによって「人気」の顔ぶれが変わってきます。以下に、主な楽曲をその特徴的な強みに基づいて分類してみます。

  • グローバルな商業的・ストリーミングの巨人|「Dynamite」、「Butter」
    • 英語詞、ビルボードHot 100で1位、Spotify/YouTubeで数十億回再生、欧米主要音楽賞での受賞・ノミネート。世界市場での圧倒的な成功を象徴。
  • グローバルなファン人気と強力なストリーミング|「Boy With Luv (feat. Halsey)」
    • Spotify/YouTubeで10億回超再生、ファン投票で常に上位、ビルボードTop 10入り、多数の受賞歴。世界中のファンに広く愛されるキャッチーなヒット曲。
  • 批評家からの称賛と韓国内での絶大な支持|「Spring Day」、「FAKE LOVE」
    • 「Spring Day」はMelonでの記録的なチャート滞在と文化的共鳴。「FAKE LOVE」はKMA受賞など批評家からの高い音楽的評価。韓国内での特別な地位と芸術性が際立つ。
  • 象徴的でインパクトの大きい楽曲|「IDOL」、「Life Goes On」
    • 「IDOL」は文化的融合と自己肯定のアンセム。「Life Goes On」は韓国語曲初のHot 100 1位という歴史的快挙と時代を反映したメッセージ。BTSのアイデンティティや記録を象徴。
  • 全体的に強力なパフォーマー|「DNA」、「MIC Drop (Remix)」
    • 初期の世界的ブレイクのきっかけとなり、現在も高い再生回数を維持。受賞歴も多数。BTSのキャリアを通じて安定した人気を誇る。

人気の要因|様々な要素の相互作用

BTSの楽曲の人気は、単一の理由で説明できるものではありません。ビルボードやオリコンのチャート順位、SpotifyやYouTubeでの再生回数といった商業的成功は非常に重要です。しかし、それだけが人気の全てではありません。

「Spring Day」に見られるような、ファンとの深い感情的な繋がりや、韓国社会における文化的な関連性も、楽曲の価値を高める大きな要因です。「FAKE LOVE」や「Spring Day」が受けたような、批評家からの音楽的な評価も、楽曲の質を保証します。

そして、これら全てを支え、増幅させているのが、ARMYによる積極的なエンゲージメント(ストリーミング、購入、投票、拡散活動)です。これらの要素が複雑に絡み合い、相互に影響し合うことで、BTSの楽曲は多次元的な人気を獲得しているのです。日本市場での成功を見ても、グローバルなトレンドと日本独自の嗜好が共存しており、多様な形でファンに受け入れられていることがわかります。

結論|BTSの楽曲人気の多様性と普遍性

結論として、BTSの「人気曲」は一つに絞ることは難しく、非常に多様な楽曲群から成り立っています。それは、彼らが音楽的に進化し続け、様々なタイプの楽曲を通じて、世界中の多様なリスナーと様々な形で繋がる能力を持っていることの証です。

彼らの成功は、世界中を熱狂させるポップアンセムから、心に深く響く叙情的な楽曲まで、人気の様々な側面を同時に満たすことができる稀有な才能に基づいています。「どの曲が最も人気か?」という問いの答えは、グローバルチャート、ストリーミング数、韓国内での持続的な人気、批評家からの評価、あるいはファンの個人的な思い入れなど、どの視点から見るかによって異なります。

重要なのは、BTSがこれら全ての異なる次元において、卓越した存在感を示し、世界中の人々に愛される楽曲を生み出し続けているという事実です。彼らの音楽は、データや記録を超えた、普遍的な魅力を持っていると言えるでしょう。

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