第34回ソウル歌謡大賞『SMA2025』のセトリ・受賞結果
2025年6月21日に開催された第34回ソウル歌謡大賞(SMA2025)は、K-POPの歴史に新たな1ページを刻む、非常に内容の濃い授賞式となりました。私が特に注目したのは、ガールズグループI-DLEが成し遂げた15年ぶりの快挙と、第4世代アーティストたちの目覚ましい活躍です。この授賞式は、単なる音楽の祭典ではなく、K-POP界の世代交代が完了したことを高らかに宣言する場となりました。
この記事では、SMA2025のセットリスト(セトリ)から詳細な受賞結果まで、現地の熱気と感動を余すところなくお届けします。授賞式のすべてを網羅的に解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
第34回ソウル歌謡大賞『SMA2025』の基本情報
仁川インスパイア・アリーナを舞台に繰り広げられた音楽の祭典、SMA2025。まずは、この歴史的な夜の基本情報と、会場を熱狂させたパフォーマンスのセットリストを振り返ります。
開催概要
SMA2025の開催概要は以下の通りです。2024年1月から2025年3月までの期間にリリースされた作品が審査対象となり、K-POPの1年間を総括する授賞式となりました。
項目 | 内容 |
イベント名 | 第34回ソウル歌謡大賞 (The 34th Seoul Music Awards) |
開催日 | 2025年6月21日 |
会場 | 韓国・仁川インスパイア・アリーナ |
司会 | ミヨン(I-DLE)、カン・スンユン(WINNER)、スビン(TOMORROW X TOGETHER) |
主催 | スポーツソウル |
セトリ
豪華アーティストたちによる圧巻のパフォーマンスが授賞式を彩りました。私が特に印象に残っているステージを含め、全アーティストのセットリストを一覧で紹介します。
アーティスト | パフォーマンス曲 |
Doyoung | “Little Light”, “Flying Duck”, “Memory” |
SAY MY NAME | “ShaLaLa” |
VVUP | “4 Life”, “Giddy Boy” |
QWER | “Dear”, “T.B.H” |
FIFTY FIFTY | “SOS”, “Pookie” |
KiiiKiii | “I Do Me” |
Hwang Ga Ram | “I’m Firefly” |
wave to earth | “Annie.” |
Hearts2Hearts | “The Chase” |
KickFlip | “Mama Said”, “Freeze” |
Chanelle, Moon Hana | “Y (Please Tell Me Why)” |
Hitomi Honda, Kanny, Dohee | “My Lips… Warm Like Coffee” |
Allen, Wonjin, Taeyoung | “Officially Missing You” |
Cravity | “Love or Die”, “Now or Never” |
Illit | “Magnetic”, “Do the Dance” |
NCT Wish | “Wish”, “Steady” |
P1Harmony | “Duh!”, “Sad Song” |
Seo Eun-kwang, Donghyeon, Minnie | “Reflection of You in Your Smile”, “Sad Fate”, “Violet Fragrance”, “To Lady” |
Young Tak | “Unpredictable Life”, “SuperSuper” |
Zerobaseone | “Devil Game”, “Blue” |
BtoB | “Love Today”, “Missing You” |
Tomorrow X Together | “Deja Vu”, “Danger”, “Love Language” |
I-DLE | “Good Thing”, “Fate” |
第34回ソウル歌謡大賞『SMA2025』の主な受賞者
この夜、栄光のトロフィーを手にしたアーティストたちを紹介します。大賞から新人賞まで、各賞の受賞者とその意義を詳しく解説します。
大賞|I-DLE
この日の主役は間違いなくI-DLEでした。彼女たちは、K-POPの歴史を塗り替える最高栄誉「大賞(Daesang)」を受賞しました。ガールズグループが大賞を受賞するのは、2010年の少女時代以来、実に15年ぶりという歴史的な快挙です。
この受賞は、2ndフルアルバム『2』の収録曲でありながらチャートを逆走し社会現象となった「Fate」の圧倒的な成功が大きな要因です。自己プロデュースで道を切り拓いてきた彼女たちのアーティスト性が、名実ともにK-POPの頂点に立った瞬間でした。受賞スピーチで語られた「幼い頃の夢が叶った」という言葉に、私も胸が熱くなりました。
ベストアルバム賞|TOMORROW X TOGETHER「Minisode 3: Tomorrow」, ZEROBASEONE「Blue Paradise」
最高のアルバムに贈られる「ベストアルバム賞」は、TOMORROW X TOGETHERとZEROBASEONEの2組が共同で受賞しました。どちらのグループもミリオンセラーを記録しており、アルバムの完成度と商業的成功の両方が高く評価された結果です。
TOMORROW X TOGETHERの『minisode 3: TOMORROW』は、彼らならではの叙情的なストーリーテリングが光る作品です。ZEROBASEONEの『Blue Paradise』は、デビューから続く快進撃を象徴する、爽やかでエネルギッシュな魅力が詰まったアルバムです。
ベストソング賞|TOMORROW X TOGETHER「Deja Vu」
最高の音源に贈られる「ベストソング賞」は、TOMORROW X TOGETHERの「Deja Vu」が獲得しました。この楽曲は、切なくもパワフルなサウンドと中毒性の高いメロディが特徴で、各種音源チャートで素晴らしい成績を収めました。
TXTはこの受賞により、ベストアルバム賞、本賞と合わせて見事3冠を達成しました。アルバムと音源の両方で最高の評価を得たことは、彼らが第4世代を代表するオールラウンダーであることを証明しています。
ワールドベストアーティスト賞|aespa, Rosé
世界的な活躍を見せたアーティストに贈られる「ワールドベストアーティスト賞」は、aespaとBLACKPINKのRoséが受賞しました。aespaは独自のメタバース世界観と革新的な音楽で世界中のファンを魅了し続けています。
Roséはソロアルバム『Rosie』で、グループ活動とは異なるアーティストとしての一面を見せ、その唯一無二の歌声と存在感でグローバルな人気を不動のものとしました。
本賞(Bonsang)受賞者
本賞は、この1年間のK-POPシーンを代表するアーティストに贈られる栄誉ある賞です。今年は以下の18組が受賞しました。
- I-DLE
- aespa
- DOYOUNG (NCT)
- ENHYPEN
- G-Dragon
- ILLIT
- IVE
- NCT DREAM
- NCT WISH
- P1Harmony
- PLAVE
- QWER
- Rosé (BLACKPINK)
- SEVENTEEN
- Stray Kids
- TOMORROW X TOGETHER
- ヨンタク (Young Tak)
- ZEROBASEONE
新人賞|Hearts2Hearts, KickFlip, KiiiKiii
一生に一度しか受賞できない新人賞は、Hearts2Hearts (SM)、KickFlip (JYP)、KiiiKiii (Starship)の3組が手にしました。大手事務所からデビューした期待のルーキーたちが、そのポテンシャルを証明した形です。
彼女たちは、それぞれの事務所の先輩グループの系譜を継ぐ存在としてメディアから大きな注目を集めています。第5世代の幕開けを感じさせる、フレッシュな顔ぶれです。
その他の主な受賞者
SMA2025では、他にも多くのアーティストが輝きました。私が特に印象的だったのは、トロット歌手ヨンタクの4冠達成です。彼は本賞、トロット賞、OST賞、そしてファン投票で決まるK-POP WORLD CHOICE(ソロ)賞を受賞し、ジャンルを超えた絶大な人気を見せつけました。
兵役中のBTSメンバーも受賞者リストに名を連ねました。RMがR&B/Hip-Hop賞を、ジミンが韓流特別賞を受賞し、その変わらぬ影響力を示しました。
受賞部門 | 受賞者 |
R&B/Hip-Hop賞 | RM (BTS) |
トロット賞 | ヨンタク (Young Tak) |
OST賞 | ヨンタク (Young Tak) |
K-POP WORLD CHOICE (グループ) | BABYMONSTER |
K-POP WORLD CHOICE (ソロ) | ヨンタク (Young Tak) |
ベストパフォーマンス賞 | CRAVITY, FIFTY FIFTY |
韓流特別賞 | ジミン (Jimin of BTS) |
ライジングスター賞 | VVUP |
まとめ
第34回ソウル歌謡大賞は、I-DLEの歴史的な大賞受賞に象徴されるように、K-POPの新たな時代の到来を強く印象付ける授賞式でした。TOMORROW X TOGETHERの3冠達成や、ヨンタクの4冠という快挙も、現在の音楽シーンの多様性と活力を示しています。
本賞に名を連ねた数々のアーティストたちの活躍を見ても、第4世代が完全にK-POPの中心となったことは明らかです。今回の受賞結果は、2025年以降の音楽業界の動向を占う上で、非常に重要な意味を持つものとなるでしょう。